LTE通信ができるノートパソコンで営業社員は場所を選ばない働き方が可能に

情シス

営業社員が場所を選ばず便利に仕事ができるよう、LTE通信が利用できるノートパソコンの利用を考えている中堅・中小企業の情報システム担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。なにかと顧客先への訪問や、プレゼン、直行、直帰など外出する機会の多い営業社員にとっては、スマートフォンでテザリング接続する際の手間やバッテリーの心配を省いて、ノートパソコンの液晶をを開いたらインターネットが可能になっている、そんなパソコン環境が一番かもしれません。LTE通信対応のノートパソコンであればこの通信環境を実現することができます。この記事では営業社員などにLTE対応ノートパソコンの支給も考えている情報システム担当の方に向けて、LTE対応ノートパソコンとはどのようなものかやメリット、購入する際の注意点をご案内いたします。この記事を読んで自社の営業社員のニーズとあいそうであれば、ノートパソコン導入の際にぜひLTE対応ノートパソコンも検討ラインアップに入れてみてください。

1.LTE対応ノートパソコンとは

ここでは、LTE対応ノートパソコンとはどのようなものか、まず最初に知っていただきたいことをご案内いたします。

1-1.そもそもLTE対応ノートパソコンとは

LTE対応ノートパソコンとは、スマートフォンで使っているLTE通信機能を搭載したノートパソコンのことです。スマートフォンでは起動するだけで、何もしなくても勝手にインターネットに繋がっていますが、LTE対応ノートパソコンもスマートフォンと同じで起動するだけで通信することができます。そのため液晶を開いてロックを解除したら、もうそこで通信ができる状態が作り上げられています。テザリング用のスマホと接続する手間や時間が無いのですぐに仕事に取り掛かれたり、顧客との商談中であっても、商談の流れの中でシームレスにインターネットにつながったPCを利用することができます。
このLTE対応ノートパソコンは、通信会社とデータSIMの契約をしてスマートフォンと同じようにSIMカードをノートPCに刺して利用します(eシムでも利用できる場合もあります)。またLTE対応ノートパソコンはインターネットに接続することはもちろんのこと、会社のネットワークに入ることも可能です。ビジネスシーンではテザリング用にスマートフォンを使う必要がなくなったり、シームレスにインターネット接続ができるようになるため、LTE対応ノートパソコンは利用価値が高いものと言えます。

1-2.LTEについてのおさらい

そもそもLTEとは何かご存じでない方もいらっしゃるかと思いますので、LTEとはどのようなものかご案内いたします。

LTEとは、スマートフォンで使われている通信規格のことです。LTEは通信速度が速いことで知られており、YouTubeなどの動画をスマートフォンで見られるのも通信速度の速いLTE通信のおかげでキレイに滑らかに見ることができます。LTEは通信速度で言うと、規格上が150Mbpsほど速度がでると言われていますが、実際の通信速度(実効速度)では数十Mbpsといったところです。数十Mbpsでも電波さえ問題なければ動画はもちろんのことオンライン会議もほぼ問題なく行うことができます。

1-3.ノートパソコンには5G対応モデルも

現在基地局の整備が進んでいる「5G」の通信規格についても、対応するノートパソコンが登場しています。5GはLTEを上回る速度を提供する通信規格で、規格上は20Gbps(実行速度では数百MBps)の通信速度を誇ります。
この5Gに対応したノートパソコンでもLTE通信を行うことも可能です。これは5Gはまだ基地局の設置がLTE並みに進んでいるわけではないため、通信を5Gのみにしてしまうと圏外が結構出てくる可能性があるためです。
もともと5Gは、LTEよりも基地局の通信範囲が狭いため、より多くの基地局を設置する必要があります。これは5GがLTEよりも高い周波数帯の電波を使っているためです。(電波の特性として周波数帯が高いほど電波は遠くまで飛ばなくなる)そのため基地局の増設の交渉や工事などを進めないと5Gのエリア化が進まないため5Gのエリアの拡大には時間がかかっています。

1-4.現在LTEノートパソコンを販売しているメーカーと購入方法

現在LTEノートパソコンは、様々なパソコンメーカーで製造されています。ここではそのメーカー名を一覧でご案内いたします。

●LTEパソコンの製造メーカー
NEC
富士通
Panasonic
VAIO
dynabook
マウスコンピューター
HP
Dell
Lenovo
Microsoft(タブレット端末のサーフェース)

購入方法もAmazonなどのネットショッピングでも購入可能ですし、法人向けパソコン販売業者(いわゆるベンダー)でも購入することができます。LTEノートパソコンというから携帯キャリアから買わないといけないのか?と思った方もいるかもしれませんが、LTEノートパソコン自体は一般のパソコン販売ルートから調達することができます。LTE通信のSIMだけは通信キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天)やMVNO(IIJ mioやUQモバイルなど)といった格安通信を提供する通信会社から購入・契約する必要があります。

2.LTE対応ノートパソコンのメリット

ここでは、LTE対応ノートパソコンとはどのようなものか、まず最初に知っていただきたいことをご案内いたします。

2-1.簡単にネット接続を行うことができる

LTE対応のノートパソコンなら、液晶画面を開いてロックやスリーブモードを解除すれば、すぐにインターネット通信を開始することができます。テザリングでインターネット接続を利用する場合は、Wi-Fiからスマホのアクセスポイントを選択して、接続できたことを確認して、といったことを割愛することができます。LTEは携帯電話の通信電波を使うため、電波の強弱が気になるかもしれませんが、WindowsのタスクバーでLTEが掴んでいる電波の強弱(スマートフォンの左上にある3本線)を視認することもできます。また、テレワークを行う場合も、LTE通信を利用することができるため自宅のWi-Fiを利用する必要が無く、また自宅にWi-Fi環境が無い場合でもLTE対応のノートパソコンを持ち込むだけでテレワークを行うことができます。

2-2.人口カバー率100%という広い範囲で通信を利用できる

LTE回線はドコモ、KDDI、ソフトバンクともに通信回線の人口カバー率を100%に達していると表明しています。これは簡単に言ってしまうと、日本国内で人が生活しているところであれば、ほぼ100%利用できるという意味です。普通にビジネスで訪問する場所であれば問題なく通信を利用することができます。
逆にビジネス視点で圏外となってしまう場所としては、例えば特急列車で移動している際に、駅と駅の間でだれも済んでいる人がいなそうな場所であったり、山間部のトンネルなどでは圏外となり利用できないこともあります。新幹線についても一部のトンネルでは通信アンテナが未設置のため通信ができない場合があります。

2-3.セキュリティでも安全性を向上させることができる

基本的に常時LTE回線で通信が行えるため、社外ではWi-Fiを利用する必要がなくなるため、暗号化がされていないセキュリティ上の問題のある公衆無線Wi-Fiを使うことも無くすことができます。また、LTE通信は公衆無線Wi-Fiよりも通信速度は一般的に速く、速度的なメリットから公衆無線Wi-Fiを利用することを無くしていくこともできます。

2-4.テザリングを利用しないのでスマートフォンのバッテリーまで心配しなくても済む

LTEノートパソコンならテザリングを利用しなくて済むため、スマートフォンのバッテリーのことまで心配する必要がなくなります。例えば日帰り出張で新幹線や特急に乗っていてPCのACアダプターは持ってきているのでPCは充電はできるものの、スマートフォンの充電用ACアダプターを忘れてしまったということも割とあるのではないでしょうか。スマートフォンのバッテリーは通話やスマートフォンでの通信のみに利用することでスマートフォンのバッテリーも有効活用することができます。

2-5.特別なネットワーク設定をすることなく通信を利用できる

基本的にSIMカードをLTEノートパソコンに入れるだけで通信を利用することができるため、特別なネットワーク設定をする必要が無いこともLTEパソコンのメリットです。

2-6.災害時にも比較的通信を継続して利用できる

地震などの災害や事故などで、光ファイバーが寸断してしまった場合でもLTE回線を使うため非常時でも比較的通信がしやすいというメリットがあります。LTE回線は携帯電話基地局の電波を使い、その携帯電話基地局はバッテリーを搭載しており災害等で電力供給が途絶えても、バックアップバッテリーで数日間は通信を行うことができます。ノートパソコンもバッテリーでも動きますので、災害が発生してもLTEノートパソコンなら業務を継続しやすいというメリットもあります。

2-7.携帯電話の電波ならではの安定した通信品質を利用できる

Wi-Fiを使っていると、なぜか通信が切れてしまってWi-Fiをつなぎ直したという経験や、Wi-Fiのアクセスポイントの調子が悪く再起動を行ったため時間をロスしてしまった、という経験もあるのではないでしょうか。逆にスマートフォンを使っていてLTE通信が一時的にできなくなってしまったり、接続が切れてしまったということはほぼ無いのではないでしょうか。LTEノートパソコンならば、このスマートフォンで使っている携帯電話の通信回線を利用するので、切れにくく安定した通信品質でインターネットを利用することができます。

3.LTEノートパソコンを購入する場合の注意点

ここでは、LTEノートパソコンを購入する場合の注意点をご案内いたします。

3-1.ノートパソコンによって特定の通信会社しか利用できないものもある

LTEノートパソコンとして販売されているものの中には、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの主要3キャリアで使えるものと、特定のキャリアだけ(例えばドコモのLTE回線でなければ使えないもの)なども存在します。ほとんどのLTEノートパソコンは主要3キャリアは使えますが、もし特定キャリアだけしかつながらないパソコンを買ってしまうと、そのキャリア以外のSIMを指してもLTE通信を行うことはできなくなってしまいます。

3-2.バッテリーがもつ時間は確認しておくべき

LTEノートパソコンは、外で使うことを前提に検討すると思いますが、やはりバッテリーの時間を持ち時間は事前に確認しておく必要があります。最近は10時間程度まで継続利用できるものもでてきていますが、使い勝手の面から考えると最低でも4時間程度を目安にして検討することをおすすめします。

3-3.月々の通信料金について確認しておく

LTEノートパソコンでインターネット通信を行うためには、通信会社と月々のデータプランを契約してその後SIMカードをノートパソコンに入れることで通信を利用できるようになります。毎月データSIMの利用料がかかるため、通信コストがいくらになるかLTEノートパソコンの購入前にはシミュレーションを行っておくことをおすすめいたします。データSIMは主要な携帯キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)の他に、MVNOと言われる格安SIMを販売している通信会社からも契約することができます。
ちなみにLTEノートパソコンにデータSIMを入れなければ、普通のPCと同じようにWi-Fi接続でインターネットを使うこともできます。

4.LTE通信ができるノートパソコンメーカーのご案内

ここではLTE通信ができるノートパソコンを販売しているパソコンメーカーをご案内いたします。

ブランド メーカー名
LAVIE NEC
LIFEBOOK 富士通
レッツノート パナソニック
VAIO VAIO
dynabook Dynabook
mouse マウスコンピューター

 

 

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