シフト管理システムを導入して毎月のシフト作成の手間を削減!経費削減効果も

情シス

シフト制の職場では月ごとや週ごとに勤務シフトを作成していると思いますが、シフト管理システムを利用すると、シフト作成にかかる時間や負荷を削減することができます。紙やエクセルを廃止して、従業員が希望勤務シフトをスマホから提出することでシフト管理システムがシフト調整から従業員への確定シフトの連絡までを行うことができます。もちろん管理者は適宜確認や修正を行うことができます。このほかにも複数店舗間でのヘルプがしやすくなることによる労務費や採用費の削減労務違反シフトへのアラート表示によるコンプライアンス強化など、様々なプラス効果があります。ここでは手作業やエクセルでシフト管理を行い手間をかけてしまっている方が、具体的なシステムの比較検討をできるよう、シフト管理システムを入れてどんな課題が解決できるか、代表的なシステムの機能、導入メリット・デメリットまでをまとめました。ぜひこの記事を読んで、システムの比較検討を行い社内に提案して、実際に導入してシフト作成の手間を削減してみてください。

1.シフト管理システムとは

ここではシフト管理システムとはどのようなものかについてご案内します。

1-1.そもそもシフト管理システムとは何か

シフト管理システムとは、従業員からシフトの希望を集めて勤務シフトを確定させるまでを行うことのできるシステムです。シフトの作成から確定までペーパレスで行うことができ、様々な手間を減らす機能も組み込まれており、シフトに関連する業務を便利に手間なく行うことができます。また、シフト管理システムはシフト管理者だけでなく従業員にもメリットをもたらします。シフトの提出や確認を従業員はスマホから行うこともできます。

シフト管理システムを使うと、紙やエクセルで行っていた基本的なシフト作成業務を電子化できることはもちろんのこと、時間帯や仕事内容ごとの人員過不足判定であったり確定したシフトを従業員のスマホへ送ったり、といったことも可能です。

1-2.シフト制を採用している幅広い業種で利用可能

シフト管理システムはシフト制を採用している小売店や飲食店をはじめ、クリニックや介護施設、交代制の工場やコールセンター、交通・配送業など勤務シフトを組んでいる幅広い業種アルバイト・社員を問わずシフトの作成に活用することができます。

実際のシフト組は日勤・夜勤・三交替、特定曜日・と定時間勤務、不規則な勤務など、業界や会社によって様々ですがこれらをシステム上で管理することができます。

1-3.シフト管理システムはクラウド型がおすすめ

シフト管理システムは、現在様々な会社から提供されていますが、大きく分けるとクラウド型オンプレミス型に分けることができます。

現在多くのシステムはクラウド型で提供されています。クラウド型は、ITの知識が無くても導入を簡単に行えることが特徴です。費用は月額でかかるシステムが多く、具体的には利用人数×システム利用料の単価での従量課金や、月額固定+利用人数に応じた従量課金となる場合がクラウド型では多い状況です。

オンプレミス型はシステムをカスタマイズしやすいことが特徴ですが、導入時の初期費用が高めであったり、システムと利用部門を調整するITやネットワークに詳しい社内人材が必要であったりという条件があります。

クラウド型は簡単に導入や利用開始できるため、大きな人員規模にならなければクラウド型を導入して活用していくことをおすすめします。

1-4.システムは「シフト作成のみ版」と「シフト作成を含む勤怠管理システム版」「シフト作成のみ業種特化版」の2タイプある

シフト管理システムはクラウド型をおすすめしましたが、クラウド型を選ぶとシフト管理システムには「シフト作成のみ版」「シフト作成+勤怠管理システム版」「シフト作成のみ業種特化版」の3タイプがあります。

「シフト作成のみ版」のシフト管理システムは、純粋にシフトの作成管理の機能だけが付いたシステムです。代表的なシステムには「らくしふ」「Qolus」「SHIFTEE」などがあります。

「シフト作成+勤怠管理システム版」は、出勤退勤打刻や休暇を管理する勤怠管理システムに、シフト管理機能が付いたものです。勤怠管理システムにシフト管理が一体化しているため、社員の既に働いた勤務時間や残業時間等も確認しながらシフトの調整をすることもできます。
代表的なシステムには「ジョブカン」「jinjer」「KING OF」「スマレジ」などがあります。

「シフト作成のみ業種特化版」は、小売業、飲食業、医療など業種に特化したシフト管理システムです。例えば飲食店向けではピーク時間帯を設定してピークを加味したスタッフ数や休憩時間でシフトを組むこともできます。
代表的なシステムには「R-Shift」「Optamo」「快決シフト君NEO」などがあります。

2.導入で解決できる課題

ここではシフト管理システムを導入して解決できる課題をご案内します。

2-1.ペーパレス化によるシフト管理業務の労力軽減

シフト管理システムを導入すれば、従業員は希望シフトの提出をスマホやPCから行うことができます。従業員も都合のいいときに希望シフトを送信することが可能で、希望シフトを用紙に記入したり、エクセルに打ち込んだりといったことは無くすことができます。もちろんシフトの提出がない場合は管理者がシフト管理システムを使って未提出者へ催促通知を送ることもできます。以降、従業員からのシフト申請が届いたら自動でシフトは作成されますが、管理者はシステム上でシフトを確認・調整をして確定させます。最後に確定したシフトを従業員のスマホへ通知してシフト作成業務をペーパレスで完結させることができます。

シフト管理システムを使うと、手書きの申請用紙をPCに打ち込むことや、従業員が入力した希望シフトのエクセルから手作業で勤務人数を算出するといったことを無くすことができます。従業員がシフト入力を行った後に、システムが自動で希望のシフト状況を整理するため管理者の手間を削減することができます。

2-2.自動的なシフト作成やより複雑なシフト作成の対応も自動で可能

シフトの自動作成機能を利用すると、例えば曜日や時間帯ごとにあらかじめ必要な人数や、業務の習熟度、契約条件などを考慮してシフトを自動作成することもできます。従業員からシフトの申請を受付後に勤怠管理システムのシフト自動作成機能を使うことで管理者の負荷を軽減することができます。

シフト管理システムによって自動作成機能の内容は異なるため、システムを比較する際に詳しく確認されることをおすすめいたします。

2-3.複数店舗を一括管理して人員配置の最適化も可能

シフト管理システムを使用すれば複数の店舗を展開していても、簡単に店舗をまたいだシフト作成も行うこともできます。例えば混雑が予想される日には別の店舗からヘルプとして勤務シフトに組み入れることもできます。管理者がシステム上で全店舗のシフトを確認できるため、こういった勤務シフト上でのヘルプの融通ということも簡単に可能です。

2-4.労務についてのミスを防止できる

法令で規制されている勤務条件についてもアラートを表示してミスを防止するための機能がついています。例えば22時以降の深夜労働を禁止されている18歳未満の従業員が22時以降まで働くシフトを設定しようとするとアラートを出すことができます。この他にも外国人留学生の労働時間の上限等もアラートを出すことができます。

3.シフト管理システムの機能

ここではシフト管理システムの代表的な機能をご紹介します。シフト管理システムにより搭載されている機能は異なります。実際にシステムを比較検討する際にご確認いただくことをおすすめします。

3-1.従業員によるスマホからのシフト提出機能

従業員はスマホからシフトを提出することができます。シフトの提出時には何かとプライベートの予定も考慮しつつ申請する勤務日程を選ぶ方も多いかと思います。社員もアルバイトも自宅に帰ってから予定を確認しつつ、スマホで希望シフトの申請を送ることが可能です。もちろん勤務日ではない休みの日にもスマホでシフトを送ることもできます。このため、特に毎日出勤しないアルバイトはスマホからシフトが提出できると利便性が上がることは間違いありません。

3-2.シフトの自動作成機能

シフト管理システムの目玉機能の1つにシフトの自動作成機能があります。何かとシフトの作成や調整には手作業で時間を要していたことも多かったかと思います。このシフトの自動作成機能を使うとあらかじめシフトの条件を指定すればシフトの申請受付後にシステムが自動でシフトを調整・作成することができます。

●シフトの自動作成時に利用できる主な条件

  • 従業員の勤務希望
  • 時間帯や曜日別の必要人数
  • 役職や資格ごとの配置人数(例:スーパーバイザー1名・スタッフ3名)
  • 業務習熟度
  • 労働条件(例:1か月に100時間働く等)

3-3.欠員募集機能やスタッフ間の調整促進機能

急遽シフトに欠員が出た場合に一斉通知を自店舗の従業員へ送信して勤務スタッフを募ることもできます。またあらかじめシフトをスタッフ同士で確認できるように公開してスタッフ間でもシフトの調整ができるよう情報提供することもできます。

3-4.土日や夜間の勤務回数の上限設定機能

土日の出勤や深夜労働など従業員によって偏りが出ないように、土日や深夜労働に1か月の上限回数を設定することもできます。極力大きな差が出ない勤務シフトを作成するために利用できる機能です。

3-5.負荷の大きい業務への上限回数設定機能

負荷の大きい業務を担当する回数に上限を設けることもできます。例えば力仕事がある場合は上限回数を設定して負担を公平にする勤務シフトを作成することもできます。

4.メリット

ここではシフト管理システムを導入して得られるメリットをご案内します。

4-1.シフト作成にかかる時間を削減することができる

シフト作成のすべての場面で紙を廃止しシフト管理システムを使うことで、シフト作成にかかる時間を大幅に削減することができます。

例えば紙を使っていたシフトの回収を廃止して、従業員にスマホ上のシフト入力画面を提供することで直接従業員が希望シフトを打ち込むことができます。これにより管理者が打ち込まなくてもシフト管理システム上には、従業員が申請した勤務シフト表が出来上がります。ここからシステムによるシフトの自動作成機能や管理者による手作業で勤務シフトを確定させます。従業員への決定シフトの通知方法もスマホへ配信できるため紙を使った作業や手間は行うことはありません。

4-2.複数店舗のシフトを一元管理できるので労務費・採用費を削減することができる

複数店舗を展開している場合は、シフト管理システムで店舗をまたいだシフト作成やヘルプを設定することで、従業員の人件費や採用にかかる費用を削減することができます。店舗ごとに手作業でシフト管理を行っていると勤務シフトの確認にも時間や調整にも時間がかかるため、複数店舗のシフト管理を即時に行えることはシフト管理システムの利点でもあります。

4-3.コンプライアンスの強化

手作業やエクセルを使ったシフト作成では、例えば管理者が18歳未満の深夜労働規制や外国人留学生の労働上限規制を失念し規制に反したシフトを作成してしまっても、どこからも指摘が無ければそのまま運用してしまうこともあり得ます。

シフト管理システムを利用すると労務違反に対してはアラートを出すことができるため、もし管理者が規定を失念していても違反を未然に防ぐことも可能です。

何かと人に依存しがちなシフト管理ですがシフト管理システムの導入は労務管理のコンプライアンス強化につなげることもできます。

5.デメリット

ここではシフト管理システムを導入した場合のデメリットをご案内します。

5-1.コストがかかる

それまで紙やエクセルでシフト管理を行っていた場合は、シフト管理システムを導入することで新たなコストがかかるため、この点で社内の理解を得ることが難しい場合もあります。ここではデメリットのコストがかかることについての考え方をお示ししたいと思います。

基本的には、これまでは業務として紙やエクセルを使った工数の多い手作業に費やしていた業務時間を①システムの利用で削減できること、②複数の店舗がある場合はシステム上で共同でシフト管理をすることでヘルプの融通がしやすくなり人件費や採用費も削減できること、そして③労務違反のシフトを組もうとするとアラートを出すことができコンプライアンスを強化して労務関連の事故を削減できること、この3つがコストに対する効果になります。また、昨今売り手市場であったりすきまバイトに労働力を奪われてしまう可能性に対しても、シフト管理システムを導入してアルバイトがスマホでシフトを出せる環境を作ることはアルバイトの継続にプラスになるとも考えられます。こういったコストに対する効果を社内への説得材料にして、ぜひシフト管理システムの導入に動いてみてください。

6.代表的なシフト管理システム

ここでは代表的なシフト管理システムをご案内します。

搭載機能 サービス名 提供元
シフト作成のみ(業種全般) らくしふ 株式会社クロスビット
Qolus 株式会社NTTデータ セキスイシステムズ
SHIFTEE 株式会社システムサポート
シフト作成のみ(業種特化) R-Shift オーエムネットワーク株式会社
Optamo 株式会社モーション
快決シフト君NEO 株式会社NTTデータ セキスイシステムズ
シフト作成+勤怠管理システム ジョブカン 株式会社DONUTS
jinjer jinjer株式会社
KING OF TIME 株式会社ヒューマンテクノロジーズ
スマレジ 株式会社スマレジ

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました