SMS配信サービスで顧客連絡を効率的に行う!督促や来店リマインドにも活用

情シス

塾や習い事の代金を督促する業務があり、そういったあまり生産的でない仕事に人的な負荷を割かれてしまうことが課題になっている中堅企業や中小企業の経営者やシステム担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。SMS配信サービスを使うと従来の電話での督促に比べて、早く確実に手間なく督促メッセージを顧客に送信することが可能です。この記事では、SMS配信サービスとはどのようなものかから、SMS配信サービスの用途や基本的な機能などをご案内しています。SMS配信サービスは督促以外にも来店のリマインドであったり、契約書類の更新案内など様々な用途にも利用することができます。ぜひ顧客との連絡業務の効率化に向けてSMS配信サービスの選定に進んでみてください。

1.SMS配信サービスとはどういうものか

ここではSMS配信サービスとはどういうものか、まず最初に知っていただきたいことをご案内いたします。

1-1.まず「SMS」とは何か?

SMSとは、Short Message Serviceの略で、携帯電話番号を宛先とした短いテキストメッセージを送受信できる機能です。日本では1997年からNTTドコモなどの携帯電話会社がサービスを開始し、当時からこのサービスをショートメールとも読んでいたことから、現在でもSMSのことをショートメールと言われる方もいいます。

このSMSがメールやLINEなど他のメッセージ送信アプリと根本的に異なるのは、SMSが携帯電話会社(キャリア)の通信網を利用している点にあります。

今はスマートフォンの普及が進み、多くの企業が顧客との連絡手段にメール、LINE、SMSなどを利用していますが、その中でもSMSは携帯電話番号さえわかれば機種やキャリア、特定のアプリが入っているかに関わらずほぼ確実にテキストメッセージを届けられるという特徴があります。この信頼性が、企業にとってもSMSを顧客への通信手段として活用する要因にもなっています。

1-2.SMS配信サービスとは何か?

それでは肝心のSMS配信サービスとは、どのようなものかについてご案内いたします。

通常、個人がSMSをスマートフォンから送る場合は、スマートフォンの画面をタップして、送信先の電話番号をアドレス帳から選び、本文にメッセージを入力する、というものです。これは個人で使う分には、大人数に送るわけでもないので適していますが、企業が顧客数百、数千人に対して一斉に送信したい場合は、極めて非効率な作業になってしまいます。(例えば顧客数千人にSMSを送るのに、10台のスマートフォンと10人のスタッフを用意して、1人あたり100通のSMS送信操作を行うことになってしまいます。)

そのためこの課題を解決するために開発されたのがSMS配信サービスです。これは、企業が大量のSMSメッセージを効率的に配信するためのシステムとも言えます。あらかじめ携帯電話番号を含む顧客情報をシステムへ登録しておけば、一度の操作で大人数のお客に対してSMSを送信することができます。また、社内に顧客情報や受発注を管理する基幹システム・顧客管理システム(CRM)・ECサイト管理システムがあるとそれらとSMS配信サービスをつなげて、システム上からSMSを送信することも可能です。
企業で利用する場合は、SMSの送信内容をチームで共有するニーズもあると思いますが、そのような場合もチームのスタッフがSMS配信システムへログインすれば、他のスタッフがどの顧客にどのようなメッセージを送ったということも把握することができます。ちなみにメッセージが正しく届かなかった場合も確認可能です。

2.SMS配信サービスの用途・活用シーン

ここではSMS配信サービスの用途・活用シーンをご案内いたします。

2-1.予約・来店リマインド、キャンセル防止

サービス業や医療機関、各種スクールなど、予約をしてサービス提供することのあるビジネスでは、特に直前のキャンセルや無断欠席は大きな損失です。うっかり予約を忘れてしまった場合でも、突然他の顧客で予約枠が埋まるわけでもないため、事前にSMSを使ってキャンセルを減らすべく連絡を行うことができます。最低限、携帯電話番号さえわかればSMSは送信できるので、比較的手軽に来店前のリマインドを送ることができます。
例えば、予約日の前日や予約の数時間前に、予約内容と日時を記載したリマインドメッセージを自動送信します。(あらかじめSMS配信サービスにセットしておき決めた時間に配信することもできます)こういったリマインドSMSを送信することで無連絡キャンセルを減らしていくことができます。

2-2.督促・支払通知

例えばスクールの月謝であったり、サービスの利用料などが期日までに支払いが確認できなかった場合など、SMS配信サービスを通じて督促を行うことも可能です。電話連絡であると、通話ができて督促を伝えられる確率もどうしても低く成りがちです。これはそもそも電話しても相手が出られない問題や、留守番電話になってもいつ聞いてもらえるかわからない、といった問題があるためです。また、督促をするためにはスタッフの工数を取られてしまったり、またお金の督促という心理的に負荷のある業務を行うことにもなり、そればかりやっていると離職要因にもなりかねません。
督促の場合は至急支払いを顧客に行ってもらうことも念頭にあるため、連絡をスピーディーに行う必要もあります。SMSであれば、送信後ほぼリアルタイムに顧客へメッセージが届くため、速やかに督促通知を送ることができます。
この督促でのSMS利用は行政でも広く利用されており、例えば税金や社会保険料の督促であったり、またコロナ禍には感染者の健康観察にも突貫的に利用された経緯もありました。

SMSは支払い予定を通知することにも利用可能です。例えば賃貸住宅の家賃を口座振替で改修している不動産業の方も多いかと思いますが、残高不足で引き落としができない場合に備えて、引き落とし前に口座振替の予告通知をSMSで送るケースもあります。このメッセージが顧客に届けば、口座振替の前までに口座残高を確認するケースも必然的に増えていくため、引き落としができない件数を減らしていく効果もあります。

2-3.契約の更新

賃貸住宅に住んでいる場合や賃貸の駐車場を理世している場合は、1年や2年に一度、契約の更新が必要です。多くの場合、不動産管理会社や賃貸仲介業者は書面で契約更新手続きを顧客と行います。
契約更新日の3ヶ月前、2ヶ月前などから契約更新手続きを開始することが多くありますが、書類を郵送で送っただけだと忘れられてしまい、契約書類が期限までに返信されてこないことがあります。期日までに連絡がない場合、更新か解約か判断がつかず、業務時間のロスにもつながるため、契約書類を送る前にSMSで書類送付を予告したり、期日に近づいても更新書類が返送されない場合はリマインドとしてSMSを送るなど、業務効率化にSMSを活用することもできます。

2-4.BCP対策として社員へ緊急時の連絡手段

大規模な災害が発生した際や、コロナやインフルエンザといった感染症で出社が規制された場合なども、社員の携帯電話番号を使えば緊急的に会社からSMSで連絡を送ることが可能です。
携帯電話であれば全社員が持っているとも言え、電話番号を収集することもそこまで難易度が高くないと言えます。これが社員の個人メールアドレスを取得する場合は、メールアドレス自体が長いこともあるため間違ったアドレスを収集してしまうと送信エラーになってしまったり、送信できても迷惑メールトレイに入ってしまい社員が気付かないということもあります。そもそもメールは基本的に通知がないためメールボックスを開かない限りメールを読むことができず、気付くことにも時間がかかってしまいます。ですがSMSであれば、電話番号が間違っていなければほぼ確実に送信できること、受信できると通知があることなど、受信者が気づきやすいメリットもあります。

3.SMS配信サービスの機能

ここではSMS配信サービスの機能についてご案内いたします。

3-1.宛先リスト管理機能

SMSを一斉配信するためにまず最初に行うのは、電話番号のリストをSMS配信サービスへ登録することです。例えば以下の様な登録方法や、チェック機能、絞り込み機能が宛先リスト管理機能には含まれています。

●CSVファイルによるアップロード
手入力による電話番号の登録機能以外にも、CSV形式で顧客リストを管理画面へ簡単に取り込める機能もあります。大量の顧客情報を登録する際にも手間をかけずに一括で入力作業を行うことができます。

●重複チェック・不備チェック
アップロード後に電話番号が重複していた場合や、電話番号として桁数がおかしいものなどをチェックしてエラーリストを出力する機能も備わっています。手動でリストを整備する手間を大きく省けます。これにより大量の顧客データを登録する場合でも、データ異常があり登録できなかった顧客もすぐに把握して修正登録することができます。

●セグメント機能
アップロードした顧客リストに対し、地域であったり、年齢層であったり、会員グレードであったり顧客リストをセグメント分けして宛先を管理することができます。例えば、ある市に住んでいる顧客にだけSMSを送りたい場合は、送信時に送信先顧客リストで「●●市」を指定するだけで、対象者だけに一度の操作で一括してSMSを送信することができます。

3-2.メッセージの作成機能

よく使う通知文については、テンプレートを使ってあらかじめ登録しておくことができ、送信時の手間を削減することができます。予約のリマインドであったり契約更新案内など、それぞれの業務をテンプレートに登録すればマニュアルに従って業務を行う感覚でSMSを送信することができます。毎回ゼロから文章を作成する手間が省けるため、まとまった量のSMSを送信する場合はテンプレートはメッセージ作成機能の中で中心的機能と言えます。
また、メッセージの送信時に承認フローを組み込むことも可能です。重要なテンプレートを使う場合はSMS送信担当者とは別の管理者が承認しなければ配信に使用できないワークフロー機能を利用することも可能です。

メッセージの作成機能内には、顧客名をメッセージの上部に自動的に送信ごとに差し替えて送信する機能であったり、例えば未払いになっている金額を顧客ごとに差し替えて送信するといった差し替え機能もあります。これを利用するためには、電話番号といった顧客情報以外にも、電話番号に紐づいた氏名データであったり、未払い金額のデータが必要となります。ですが顧客にとって氏名入りで具体的な金額もスマートフォンに届くため、メッセージの浸透度を高めることができるといも言えます。

3-3.長文SMSの自動連結と文字数管理

標準的なSMSの場合は文字数制限が全角70文字程度として存在するため、その文字数制限を超えた長さのメッセージを送る場合は、SMS配信システムが自動でSMSを2通や3通に分割して送信できる機能です。長文での通知が必要な場合でも、手動でメッセージを分ける手間を省いて送信することができます。

もともとメッセージの作成画面には入力中の文字数が現在何文字であるかカウントされて表示されるため、分割が起こるかどうかも担当者は確認することができます。メッセージ作成画面には実際の携帯電話画面でどのように表示されるかをプレビューできる機能もあります。

3-4.予約設定機能

SMS配信サービスを利用すると、SMSの送信内容をあらかじめ登録しておき、指定した日時に予約配信することもできます。予約できる配信日時は、時・分単位で細かく設定することができ、その設定した時刻にシステムが自動でSMSを配信します。効果的な昼間の時間帯に送信したい場合や、残業中の遅い時間に送信するとクレームにつながる場合など、あらかじめ原稿と送信先をセットしておき、日時指定しておくことで自動送信することができます。

また、定期配信機能もあるので、例えば家賃の口座振替を行う場合は、 毎月の決まった日付に定型文を送信する設定をしておくと、毎月自動で一定の日にSMSを送信することも可能です。担当者による送り忘れも無くすことができるため安全に業務を進めていくことも可能です。

4.主なSMS配信サービス

ここでは主なSMS配信サービスをご案内いたします。

 

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