タブレットで手軽に勤怠管理を電子化！労務管理の手間を削減できる方法を紹介

誰でも手軽に操作できるタブレットを使って勤怠打刻の電子化を実現できます。現在タイムカードで勤怠を行っている場合は、月次の勤務時間の集計もタブレットにて自動で行うことができます。勤怠管理システムが必要になりますがタブレットを導入し勤怠の電子化を行うことで、労務管理の手間を削減することができます。この記事では、タブレットで勤怠を行う場合のメリットデメリットや勤怠管理システムの選び方をご案内します。社内で勤怠の電子化を検討することになってもこれを読めばタブレットや勤怠管理システムの選び方がわかり、導入を進めていくことが可能です。ぜひ自社への導入に活かしてみてください。

1.タブレットで行う勤怠管理とは

タブレットで行う勤怠管理とは、勤務開始と終了の打刻を職場のタブレットを使って行うことです。どの年代でも手軽に早く打刻を行えることが特徴です。もしタイムカードやエクセルを使ってアナログな方法で勤怠管理を行っている場合は、タブレットと勤怠管理システムを導入することで、勤務時間の計算をはじめとした労務管理業務を自動化して手間を大幅に削減することが可能です。さらに、タブレットの打刻データを給与計算ソフトと連携すれば給与計算も自動で手間なく行うことも可能です。勤怠の登録や管理の両面で手間を削減できるため今利用する企業が増えています。

1-1.労務時間の管理も容易に

タブレットを使った勤怠管理のいいところは、社員側にとっても打刻操作がしやすく打刻漏れが少ないこととがあります。また管理者側にとっても打刻漏れの少ない勤怠データがリアルタイムにたまるため、例えば人件費の管理や残業の抑制も結果的にやりやすくなる面があります。

1-2.タブレットならではの打刻機能も

タブレットは大画面のため、出勤・退勤の登録操作も簡単に行えることが基本的な特徴です。加えて内蔵されているカメラで顔認証して勤怠登録する機能や、GPSの位置情報をチェックや記録して勤怠登録する機能などもあります。勤怠管理システムによって使える機能は異なりますが、自社での打刻のシーンをイメージしながら必要な機能を検討していくことをお勧めいたします。

2.メリット・デメリット

ここではタブレットによる勤怠打刻でどのようなメリットやデメリットがあるかご紹介していきます。

2-1.メリット

1. タブレットが1台あれば勤怠の打刻ができる
   タブレット上に勤怠管理システムを起動しておけば、社員は画面のタップ操作だけで出勤や退勤の打刻が可能です。従来のタイムカードの打刻機などは不要ですので、タブレットを1台だけ置けるスペースさえあれば、打刻をすぐに開始できます。実際に利用するにはタブレットとは別に通信回線や勤怠管理システムも必要です。なお不正対策に顔認証機能や位置情報の管理機能組み込んでいる勤怠管理システムもあり、勤怠管理を機械化しても労務管理者が安心できる機能も用意されています。
2. 時間や場所に制約がない
   タブレットを起動しておけば、早朝でも深夜でも打刻が可能です。設置する場所も、タブレットの通信が通じる場所であれば、事務所やお店のどこにでも置くことが可能です。またタブレットはLTEモデルを導入すると、通信に関する設定を省けるメリットもあります。ただこの場合はLTEで使用する通信キャリアの電波が飛んでいるか事前に調べた方が良く、タブレットを置く予定の場所にそのキャリアのスマホを置いて通信が圏内であるか確認することをお勧めします。
3. ペーパレス化で紙管理の手間とコストを削減できる
   勤怠の打刻をタブレットで行うのでペーパレス化を実現できます。タイムカードやタイムレコーダーの購入費用が削減されるほか、勤務時間の手集計や保管の手間を削減することができます。
4. タブレットと給与計算ソフトを一緒に使うと打刻した時刻を使って給与計算も可能
   紙で日々の勤務時間を記録して、エクセルで毎月勤務時間を集計し、給与システムに打ち込む流れで業務をしている場合は毎月労務管理担当の方に結構な手間がかかっていたと思います。タブレットと給与計算ソフトを連携して使えば、タブレットで取った社員の出勤退勤時刻から、勤務時間を算出し、給与計算ソフトへ取り込むことができます。手で行っていた勤務時間の集計や給与計算ソフトへの登録の手間を削減することができます。

2-2.デメリット

1. タブレットのコストがかかる
   デメリットとしてはタブレットの購入等にコストがかかることがあります。タブレットには、端末代だけで購入できるＷi-Fiモデルと、端末代と別途毎月通信料のかかるLTEモデルがあります。設置場所に社内Wi-Fiが飛んでいれば毎月の通信料がかからないWi-Fiモデルを導入してコストを抑えることが可能です。
2. 故障時への備えが必要
   例えばタブレットのディスプレイが割れてしまい、勤怠が登録できない、ということも起こりえます。このような場合は、何か別の手段で社員の勤務時間を記録し、後日タブレットが直ってから打ち込むということで対応可能です。タブレットでの勤怠を運用開始する前に、壊れた場合にどう社員の勤務時間を記録するか等マニュアルを整備しておくことをおすすめします。
3. セキュリティ対策が必要になる場合がある
   会社で現在使っている通信環境や勤怠管理ソフトにもよりますが、自社の情報セキュリティポリシーによっては、さらに、タブレットの通信を暗号化するセキュリティ機能（VPN）の導入が必要な場合があります。社内に情報システム担当の方がいればその方に相談いただくことをお勧めします。

3.タブレット勤怠管理の活用例

ここではいくつかの業種での活用例ご紹介していきます。

3-1.飲食店での活用例

ある飲食店では、タブレットをレジの横にあるスペースに置いて、社員、アルバイトの出退勤時に利用しています。タブレットは誰でも簡単に操作でき、幅広い年齢層が働く現場でも迷うことなく操作できる強みを発揮できています。出勤シフトもピーク時間前にずらして組んでいれば、レジ横でもスタッフの出勤・退勤の登録とお客様の導線が重なることも避けることができます。

3-2.建設業での活用例

ある建設会社では、LTEモデルのタブレットを使い現場で出勤・退勤の登録を行っています。GPSで位置情報も確認できるシステムを使い確実な労務管理を行っています。建設現場特有の課題として、落としたりぶつけたりしてタブレットが故障することがあります。この故障課題については、耐衝撃性に強い機種を導入したり、故障時には緊急避難的にスマホで打刻するなどで対策を取ることも可能です。

3-3.小売業での活用例

小売業での活用例ある小売店では、リアルタイムでの人件費の把握をしたいこともありタブレットを導入しています。お店は土日の来店が多く、平日は比較的少ない傾向があります。そのため特に平日の人件費が適切であるかが課題で、リアルタイムに勤務状況を把握できるため、シフトの調整も速やかに行うことができます。また、ある小売業では店舗と工場が別々の場所にあっても、タブレットをそれぞれに1台ずつ導入して全社員分の勤怠管理を行っている例もあります。

4.勤怠管理システムの選び方

タブレットで勤怠の登録をしていくには別途勤怠管理システムも必要です。ここでは、勤怠管理システムの選び方をご紹介します。

4-1.コストと機能で選ぶ

今まで紙やエクセルで勤怠管理をしていた場合は、導入が簡単なクラウド型の勤怠管理システムがおすすめです。様々な機能も用意されておりGPSを使って打刻する場所を管理する機能がついたものや、顔認証して打刻するサービスもあります。自社で必要な機能を確認してコストを比較検討して選定する方法です。

4-2.給与計算システムと連携できるものを選ぶ

現在自社で使用している給与計算システムへの勤怠データ流し込みに対応した勤怠管理システムを選ぶ方法です。勤怠管理システム　これは勤怠管理システムを選ぶ際に自社の使っている給与計算システムへ勤怠データを取り込みできるか調べて選定する方法です。

4-3.勤怠システムと給与計算システムがセットになったものを選ぶ

1つのシステムで、タブレットでの勤怠管理から給与計算まで可能なシステムを選ぶ方法もあります。この場合、現在使っている給与計算システムから移行することになります。勤怠給与が1つのシステムで実現でき手間は減りますが、移行のための検証や準備にも手間がかかりますので、部門で検討するか一度考えてから調査されることもお勧めいたします。

5.タブレットでの勤怠管理安定運用のポイント

ここではタブレットを導入後に起こりうるリスクと、安定運用していくための準備についてご案内します。

5-1.タブレットが故障して勤怠を付けられなくなった場合の代替策を用意しておく

例えば落として画面が割れてしまったり、長い間使っていて故障してしまった、日々使っているとこういったことも起こりえます。こういった場合に備えて、故障時は勤務開始と終了をメモしておき、復旧後に勤怠管理システムへ管理者が手打ちするなど手順を決めておくことをおすすめします。

5-2.タブレットが通信できなくなってしまったときに備えて対応策を用意しておく

タブレットの通信で使っているWi-Fiが急につながらなくなり、タブレット上の勤怠管理システムで打刻ができない、こういったことも時にはありえます。
こういったリスクを想定して先に対策するのであれば、LTEモデルのタブレットを導入する方法があります。LTEモデルなら通信に携帯電話の通信回線を利用するためほぼ通信が止まることはありません。但しLTEモデルは月額の通信費がかかるため、Wi-Fiタブレットを選択することも多くあると思います。そのためWi-Fiが止まってしまった時（タブレットが使えない場合）に備えて、手書きで勤務時間を記録しておき後で管理者が手入力するなど、マニュアルを整備しておくことをおすすめいたします。

6.不正打刻への対策

タブレットは、置く場所を選ばないので管理者の目が届きにくいところに置いて打刻の運用をすることもあると思います。便利な反面、不正打刻のリスクも存在しながら運用することになります。ここではタブレットで使える不正打刻対策をご案内します。

6-1.顔認証を使った打刻

顔認証を使った打刻とは、タブレットのカメラで社員の顔を撮影・認証して各個人の出勤時間・退勤時間を記録することです。打刻の認証に唯一無二の顔を使うことで強力な不正打刻対策を取る事ができます。

6-2.位置情報を使った打刻

位置情報を使った打刻とは、タブレットのGPSを活用して出勤時間・退勤時間を記録することです。使い方も勤怠管理システムによって異なり、あらかじめ設定したエリア内にタブレットがあると打刻できる厳格なものから、打刻をした際にタブレットがあった場所を記録するものまであります。直行直帰やテレワーク、現場での業務などにおすすめです。

7.タブレット対応のクラウド型勤怠管理システムのご紹介

ここでは導入の簡単なクラウド型勤怠管理システムをいくつかご紹介します。システム名をクリックするとシステムの公式サイトへリンクしますので詳細はそちらでご確認ください。

【管理者が指定した範囲内でのみ打刻できる機能の説明】例えばテレワークや直行先で勤務する際に、あらかじめ管理者が自宅や直行先の位置情報を勤怠システムへ登録することで、その場所でのみ社員が勤怠登録ができるようにする機能です。